TMT推進室とは

「TMT推進室」は、自然科学研究機構 国立天文台内のプロジェクトの一つです(参考 : 国立天文台組織図)。次世代超大型望遠鏡の一つ、TMT(Thirty Meter Telescope)を日本を含む国際協力で建設し、それを用いて最先端の天文学研究を推し進めることを目指して活動を行っています。

成り立ち

TMT推進室は、2005年4月に「ELTプロジェクト室」として発足しました。

その目的は、口径8mの「すばる望遠鏡」を用いて進めている最先端の天文学研究をさらに発展させるべく、口径30m級の次世代超大型望遠鏡(Extremely Large Telescope = ELT)を将来新たに建設することを目指し、その準備検討を推進することでした。

2005年3月には、多数の天文学研究者有志により光赤外線天文学分野の将来が綿密に検討され、『2010年代の光赤外線天文学-将来検討報告書』がとりまとめられました。この報告書では、2010年代に光赤外線天文学分野が推進すべき最重要課題として「3.5m宇宙望遠鏡SPICAの実現」と並んで「口径30m級の地上超大型望遠鏡の建設」が挙げられました。

これを受け、国立天文台にELTプロジェクト室が発足し、以後、日本独自の30m望遠鏡(Japanese Extremely Large Telescope = JELT)建設構想や海外計画との国際協力の可能性の検討など、日本が参加する次世代超大型望遠鏡の実現に向けて、多角的な検討や研究開発を行ってきました。

国際協力によるTMT参加へ

国内外の次世代超大型望遠鏡計画の比較検討を進める中で、日本が次世代超大型望遠鏡を実現するには、カリフォルニア工科大他が先行して検討を進めていたThirty Meter Telescope(TMT)計画に国際協力によって参加することが最適であると判断しました。そこで、ELTプロジェクト室では、光赤外線天文学研究者の後押しを得た上で、2006年度からTMT実現を目指した活動に重点を置くこととしました。

口径30m級の望遠鏡は建設予算が膨大になり、日本単独での実現は困難です。一方で、海外の次世代超大型計画の中で、Thirty Meter Telescopeは、すばる望遠鏡と連携した運用に最適なハワイ・マウナケア山に建設される見込みが大きく、また、最も早く実現する次世代超大型望遠鏡となる可能性が高い計画でした。よって、日本が、既存のすばる望遠鏡も生かしつつ、いち早く次世代超大型望遠鏡で研究成果をあげるためには、TMTに国際協力で参加することが最も好都合となります。

その後、2009年7月にはTMTの建設地がハワイ・マウナケアに正式決定されるなど、日本にとって望ましい形で計画が進展しています。日本の次世代超大型望遠鏡実現に向けた活動がTMT計画に一本化されたことを受け『ELTプロジェクト室』は 2010年4月より『TMTプロジェクト室』と名を改めました。

さらに 2011 年から 2012 年始めにかけて、平成24年度国立天文台予算として大型光学赤外線望遠鏡「すばる」共同利用研究の中に「超大型望遠鏡建設の革新技術の実証」としての予算が措置され、日本学術会議および文部科学省学術審議会研究環境基盤部会「学術研究の大型プロジェクトに関する作業部会」から、それぞれ計画推進に向けた強い後押しをいただきました。これらを踏まえ、国立天文台 TMT プロジェクト室は平成24年度より『TMT 推進室』と改称して、計画推進活動を本格化させることになりました。

現在の活動

TMT推進室では、国内外の研究者と連携しつつ、国際協力によるTMT実現に向けて次のような活動を行っています。

  • ・計画推進に関するTMT本部組織との連携(ボード会議参加など)
  • ・研究開発・本建設予算獲得
  • ・日本の建設分担要素の検討・技術開発(主鏡、望遠鏡、観測装置など)
  • ・初期観測装置の開発・製作
  • ・TMTで行う天文学研究の検討
     (TMT科学諮問委員会(SAC)参加、国内ワーキンググループ取りまとめなど)
  • ・日本独自のTMT観測装置の検討
  • ・国際パートナーとの情報交換・連携
  • ・広報活動(webページ、ニュースレター、講演会など)
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