ハワイ大学、TMT建設地がマウナケアで最後の望遠鏡建設地となることを正式発表
ハワイ大学のDavid Lassner学長は、ハワイ州土地・天然資源局 Suzanne Case議長に書簡を送り、TMT計画の建設用地を、マウナケアにおける望遠鏡計画として最後の新建設地とすることを正式に明らかにしました。書簡ではまた、すでに公表されているマウナケアの既存の望遠鏡3台の撤去計画についても明言されています。
TMT建設に向け、2015年5月にDavid Ige 州知事によってマウナケアの将来の管理に関する推進計画10項目(注1)が示されました。TMT建設用地をマウナケアでの望遠鏡計画が検討される最後のエリアとすることは、その第2項目で挙げられていました。
また同推進計画の第3項目では、マウナケアの既存の望遠鏡台数の削減が課題として挙げられていました。これについては、すでにハワイ大学はTMT運用開始前に3台の望遠鏡を撤去し、その跡地には新規の望遠鏡建設を行わないという計画を発表しています(注2)。
ハワイ大学がマウナケア山頂域をハワイ州から借り受けていることを踏まえ、書簡では「この内容は法的拘束力のある約束であり、ハワイ大学への山頂域のリースおよびその延長・更新の条件とみなされ得る」と述べられています。ハワイ大学によるこの約束によって、これら2項目が達成されたことになります。
ハワイ大学の発表:UH confirms TMT project is the last telescope site on Maunakea(英語)
(注1)知事から示された計画では、このほか、マウナケア山頂域のハワイ大学へのリース計画や管理計画、文化的側面の尊重等についての措置を講ずることをハワイ大学に要請しており、ハワイ大学において具体化が進められています。
(注2)撤去の計画が示されたのは、以下の望遠鏡です:
Caltech Submillimeter Observatory (CSO)
Hoku Keʻa, the UH Hilo Educational Telescope
United Kingdom Infrared Telescope (UKIRT)
(関連記事)Third Maunakea observatory set for decommissioning (ハワイ大学; 英語)