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米国国立科学財団2026年度予算要求書におけるTMT計画の位置付けについて

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2025年5月30日(米国現地時間)、米国国立科学財団(NSF)は2026年度(2025年10月~2026年9月) の予算要求書を米国連邦議会に提出しました。

この中で、2つの望遠鏡で構成される米国超大型望遠鏡(US-ELT)計画に関し、巨大マゼラン望遠鏡(GMT:Giant Magellan Telescope)を最終設計段階に進める一方で、30m望遠鏡(TMT:Thirty Meter Telescope)は同段階に進めず、 追加資金提供を約束しないという方針が示されました。

これはTMT計画にとって厳しい記載内容ですが、米国の予算は、歳出権限を唯一持つ米国連邦議会が決定するので、今後の議会の動向が重要です。昨年のNSFからの予算要求書でもUS-ELTプログラムとして2基のうち1基を残す方針が示されていましたが、上下両院の歳出委員会は2基によるUS-ELTプログラムへの支持が明記されました。過去には、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)やナンシー・グレイス・ローマン宇宙望遠鏡のように、当初の行政府の予算提案には盛り込まれなかったものの、米国連邦議会での審議を経て大型予算が措置された前例もあります。

国立天文台では引き続き、TMTという世界最高水準の望遠鏡の実現に向けて尽力してまいります。TMTは日本の科学の未来において極めて重要な計画であり、皆様のご理解とご支援を今後とも賜りますようお願い申し上げます。

NSFの予算要求書の全文は、以下のリンクよりご覧いただけます:
https://nsf-gov-resources.nsf.gov/files/00-NSF-FY26-CJ-Entire-Rollup.pdf

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