TMT 科学諮問委員会が「TMTの次期装置実現に向けた開発ロードマップ」を公開しました。
国内の多数の研究者の執筆を受けて取りまとめられたサイエンスブック2020(すばる望遠鏡とTMTが結ぶ新たな宇宙像)において、TMTとすばる望遠鏡が連携して挑戦する科学目標として、「生命を育む第二の地球の探査」、「銀河形成史のゆりかごから墓場まで」、「宇宙膨張と構造形成から探るダークマターとダークエネルギーの正体」が3本の柱として掲げられました。これらの観測課題を達成するには、TMTの初期観測装置に続く次期観測装置群を搭載し、TMTに新しい観測機能を実装することが必須となっています。本文書では、サイエンスブックで取り上げられた科学目標の実現のために、装置に要求される機能と仕様、それらの実現に向けたこれまでの到達点とこれからのロードマップ、そして要素技術開発の他分野への波及の可能性についてまとめました。
本文書は、今後、TMT国際天文台が次期観測装置を決定していく際に、日本の研究者コミュニティからの意見を積極的に出すための礎となるものです。
執筆にあたっては TMT 科学諮問委員会の委員の他に、TMT 基礎開発研究経費の審査委員、TMT戦略的基礎開発研究経費を用いた研究実施者、関連する研究者など、40名近くの方々にご尽力いただきました。