2022年

No.742022年4月19日

  • [1] お知らせ: TMT戦略基礎開発経費
  • [2] 報告: TMT科学諮問委員会 (3/18)
  • [3] 報告: TIO SAC (3/30)
  • [4] お知らせ: 宇宙・天文光学EXPO 2022 (4/20-4/22)
  • [5] お知らせ: 日本地球惑星科学連合大会 2022 (5/22-5/27)
  • [6] 報告: その他
  • [7] 今後の予定 (諸会議、イベント、講演など)

[1] お知らせ: TMT戦略基礎開発経費

今年度も昨年度と同規模でTMT戦略基礎開発経費への提案募集を行います。詳しくは別途お知らせします。

[2] 報告: TMT科学諮問委員会 (3/18)

TMT科学諮問委員会では、幅広いコミュニティにTMTについて知っていただくための取り組みを進めています。その最初の試みとして、東北大学での取り組みを田中雅臣さんにご紹介いただきました。東北大学では、ニュートリノ科学研究センターと合同の「宇宙系」談話会が発足し、2022年2月と3月に1回ずつ開催されました。テーマは主にサイエンスに関するもので、2022年4月以降も継続が予定されています。

また、TMT科学諮問委員会では、次世代装置開発のロードマップの作成を進めています。これまでに、以下の3大テーマ
- 地球型惑星の直接撮像とバイオマーカーの検出;
- 初代銀河の物理的性質と宇宙再電離の解明;
- 宇宙膨張の直接検出とダークエネルギーの性質への制限;
のサイエンス課題と要求仕様に対する技術ロードマップの記述を科学諮問委員会の委員および 戦略的基礎開発経費の審査員の方を中心に進めています。次回以降の委員会では、1回1テーマずつで議論を行う予定です。将来的には、光学赤外線天文連絡会などの光赤外に関わるコミュニティに広く共有していければと考えています。

[3] 報告: TIO SAC (3/30)

3月30日のSACでは、主に以下の4つの議題について議論しました。

(1) NOIRlabによるUS-ELTP科学運用開発との連携、およびTMTの共同利用の方針について、TMTの科学運用サブワーキンググループ(※)座長のEric Peng氏(PKU)より報告があり、今後の議論を進めることが説明されました。
※日本のメンバーは国立天文台の青木和光准教授

(2) ハワイにおけるこれまでの経緯と広報活動について、国立天文台の嘉数悠子特任専門員が報告しました。地元の小中学校での教育支援活動やコミュニティカレッジとの連携の計画などについて、SAC委員からも高い関心をもった意見交換がされました。

(3) 関連分野への広報活動として、米国の素粒子分野での将来計画白書SnowmassにあわせたTMTの説明や、日本のTMT科学諮問委員会で行っている活動について紹介がありました。(日本では東北大学ニュートリノ科学研究センターとの合同談話会を実施しています。)

(4) International Science Development Team (ISDT) の活動再開に向け、近赤外高分散分光器MODHIS での科学提案や Astro2020 での新たな科学提案を含め、2015年に取りまとめられたTMT Detailed Science Caseの更新について議論されました。

[4] お知らせ: 宇宙・天文光学EXPO 2022 (4/20-4/22)

4月20日(水)-22日(金)にパシフィコ横浜で開催される宇宙・天文光学EXPOに、国立天文台のブースを出展します。今年は、TMTに加えて、岡山の188cm望遠鏡とせいめい望遠鏡の展示を行います。特別セミナー「国立天文台を活用する研究者が語る天文コース」では、これらの3つの望遠鏡を用いた太陽系外惑星の観測について、3名の講師がお話しします。現地会場のみでの開催ではありますが、ご訪問・ご参加を検討いただければ幸いです。来場には事前登録が必要ですので、ご注意ください。

事前登録
特別セミナーの詳細

[5] お知らせ: 日本地球惑星科学連合大会 2022 (5/22-5/27)

日本地球惑星科学連合大会が、3年ぶりに幕張メッセで開催されることになりました。TMTプロジェクトは、アルマ望遠鏡と合同でブースを出す予定です。現地ブースに加え、オンラインブースもありますので、現地に来られる方も、そうでない方も、TMT/アルマブースにお立ち寄りいただけると幸いです。

日本地球惑星科学連合大会 2022

[7] 今後の予定 (諸会議、イベント、講演など)

4/20-4/22 宇宙・天文光学EXPO
5/11 TMT科学諮問委員会
5/22-5/27 日本地球惑星科学連合 2022年大会
6/9 TMT科学諮問委員会

No.732022年2月21日

  • [1] 報告: TINAレビュー (2021年 11/15-11/19)
  • [2] 報告: WFOS概念設計審査会 (2022年 2/8-2/9)
  • [3] 報告: 国内で非球面研磨された分割鏡の品質審査 (2021年度分)
  • [4] 報告: TIO評議員会 (2022年 1/26-1/28)
  • [5] 報告: TIO SAC (2021年 11/3、11/11、12/1)
  • [6] 報告: TMT計画についての研究者コミュニティ向け説明会 (2021年 12/15)
  • [7] 報告: TMT科学諮問委員会 (2021年 12/16)
  • [8] 報告: その他
  • [9] 今後の予定 (諸会議、イベント、講演など)

[1] 報告: TINAレビュー (2021年 11/15-11/19)

米国科学財団(NSF)による基本設計審査(PDR)への準備を目的としたレビューが、11月15日から19日(米国時間)にオンラインで行われました。審査員はTMT国際天文台(TIO)とは独立かつ国際的に定評のある有識者で、Gemini、LSST、ALMA等、世界最先端の地上・スペース望遠鏡に関する国際計画の中心メンバーまたは審査の経験がある方々です。

NSF PDRの基準に照らしTMT計画の科学目的、マネジメント、技術的課題と成熟性、建設スケジュール、TIOが担当する部分のコスト見積等など25項目について、合否判定ではなく、強みと弱みが審査され、改善点と共に評価結果が報告されました。
(1) NSF PDRに向けて、TMT計画は十分に準備が整っている。
(2) 技術、システムズエンジニアリング、ソフトウェア、観測装置グループ、ビジネスシステム等、あらゆる分野において、TMTスタッフとレビュー資料の品質は非常に高い。(※国立天文台のカリフォルニア事務所、ハワイ、三鷹に在籍するTMTプロジェクトメンバーも資料作成に携わりました。)
(3) 主な課題としては、教育・アウトリーチ・社会との関わりに関する取組、建設サイトへのアクセス、建設コストがある。また、プロジェクト・サイエンティストが必要である。

今後、評価項目に対する審査委員会からの指摘事項を受け止め、NSF PDRに向けて、TIOおよび参加機関が協力していきます。

[2] 報告: WFOS概念設計審査会 (2022年 2/8-2/9)

2月9、10日(日本時間)の2日間にわたってWFOSの概念設計審査会が行われました。新型コロナウイルス感染症のためにオンライン開催となり、アメリカ・イギリス・カナダ・中国・インド・日本と世界各地からの参加があるため、日本 では午前3時からの開催となってしまいました。審査会では装置の各サブシステム担当グループが報告を行います。国立天文台からはスリットマスク交換機構とスリットマスク製造設備の報告を行いました。幸い大きな問題は見つからず、WFOSは次の基礎設計段階へ進むレベルにあると判断していただけました。思い起こせば、我々がWFOSに参加した2010年には既に概念設計段階に入っていて、装置コンセプトの見直しや中心開発メンバーの交代など色々ありましたが、12年目にしてようやく概念設計段階を終えることができました。

[3] 報告: 国内で非球面研磨された分割鏡の品質審査 (2021年度分)

TMTの主鏡は492枚の分割鏡を組み合わせて直径30mの鏡として機能します。日本は、その硝材製造とそれに続く球面研削工程では全数を担当し、その後工程では175枚の非球面研磨を担当します。非球面研磨された分割鏡 (ラウンデル)の最初の1枚目が昨年度に品質審査を合格したことを受け、今年度はさらに多くのラウンデルに同じ審査の手続きを適用しました。1枚目で慎重に議論を重ねていたこともあり、作業は順調に進んで2021年4月には8枚、そして2021年12月に4枚が合格しました。昨年度の1枚を合わせると合計で13枚が合格となりました。さらに2枚が形状等は規格に適合していることが認められ、あとは新型コロナウイルス感染症まん延の影響で延期されている実物目視検査を実施できれば、合格となる見込みです。

[4] 報告: TIO評議員会 (2022年 1/26-1/28)

1月26-28日(JST)に TIO評議員会がオンラインで開催されました。

(1) NSF数学・物理学局(MPS)天文学部門(AST)より、Debra Fisher氏他3名が1日目に参加しました。NSFとTIOとの会合が1月より始まり、TIOのガバナンス、米国外パートナーの重要性、将来の運用も含むコストやスケジュール等について 議論しています。

(2) TIOプロジェクト報告
Fengchuan Liuプロジェクトマネジャーから以下の報告と説明がありました。

  • ハワイ先住民の状況をはじめとする地域社会に精通した者が広報・アウトリーチ担当のTIO職員として3月に着任する予定である。
  • ハワイ現地で対話を継続している。特に、低所得者層の子供への教育支援に対する期待が高い。
  • NSFへのプロポーザルの準備が進められている。

(3) ハワイ報告
Greg Chun CMS(Center of Maunakea Stewardship)所長から、マウナケアのマスタープランがハワイ大学理事会で承認されたことと、山頂域から撤去する望遠鏡(Caltech Submillimeter Observatory: CSO等)について、今後の計画が報告されました。

(4) TIO SAC(科学諮問委員会)報告
G. Herczeg 科学諮問委員会委員長から、(1) Astro2020の結果を受け、TMTで期待される科学成果を議論する国際科学検討チーム(ISDT)の活動が再開されること、(2) TMTを用いた太陽系外惑星観測に関するサブ委員会(委員長は成田東大教授)の最終報告が2月に完成すること、(3) TMTサイエンスフォーラムをカナダで2023年に開催することが報告されました。

(5) 常田台長が委員長を務めるBusiness Planワーキンググループの会合が1月に2回開催され、NSF PDRに向けて、日本を含む国際パートナーで進められている現物貢献のコストを算出するための正確かつ公平な方法を検討していること等が報告されました。

(6) パートナー報告では、日本からは、以下について報告しました。

  • これまで分担金を合意書に沿って支払い、国内ではスケジュール遅延をもたらさないように、最低限の現物貢献の作業を継続している。
  • 2022年度の予算は獲得できたものの、フロンティア促進事業にTMTを再度位置付ける必要があるため、2022年から2023年にかけてハワイ、NSF、TIOでの明確な進展を示す必要がある。
  • 現物貢献(望遠鏡本体、主鏡、観測装置)の進捗と、天文学以外の分野におけるアウトリーチ活動の報告。

[5] 報告: TIO SAC (2021年 11/3、11/11、12/1)

11月3日のSACでは、Astro2020報告結果公表前にTIOとしての対応について議論を行ないました。

11月11日のSACでは、(1) Astro2020報告書の内容と、(2) TMTを用いた太陽系外惑星観測に関するサブ委員会(委員長は成田東大教授)の報告書案について議論を行ないました。系外惑星観測の報告書では各パートナーにおけるアンケート 結果を基にして、研究テーマの優先順位が付けられ、地球型の系外惑星の大気組成を分光観測で明らかにすることが最優先として紹介されました。

12月1日のSACでは、(1) TINAレビュー (11/15-11/19)の結果、(2) TIOプロジェクトの進捗、(3) インドで検討が進められている可視高分散分光器HROSについて、ケラレを避けるためにピックオフ鏡を設置する案等について、報告と議論 がありました。

[6] 報告: TMT計画についての研究者コミュニティ向け説明会 (2021年 12/15)

米国の向こう10年間の天文学・宇宙物理学の計画に関する勧告を含むAstro2020の評価報告書の公表を受けて、研究者コミュニティ向け説明会を12月15日にオンラインで開催しました。説明会ではAstro2020報告書におけるTMTに関する記 載内容の概要や、今後見込まれる進展について、またTMT国際天文台や国立天文台の取組みを含めた建設候補地ハワイでの状況についてご説明するとともに、研究者コミュニティの皆さんとの質疑応答・意見交換を行いました。

当日はおよそ250名の方にお集まりいただきました。事後のアンケートでは、Astro2020での記載内容についてよく理解できた、またハワイでの反対運動の背景を初めて知ることができた、状況の打開にむけた取組みの内容が分かってよかった、といった声を多くいただきました。その一方で、今後のスケジュールついてより明確に知りたい等のご意見もいただき、これからも研究者コミュニティへの情報提供を進めていきたいと考えています。

[7] 報告: TMT科学諮問委員会 (2021年 12/16)

科学諮問委員会では、次世代装置開発のロードマップの作成を進めています。現在は、以下の3大テーマ
- 地球型惑星の直接撮像とバイオマーカーの検出 - 初代銀河の物理的性質と宇宙再電離の解明 - 宇宙膨張の直接検出とダークエネルギーの性質への制限
についてサイエンス面からの装置に対する要求・要望をまとめています。今後は、観測の鍵となる技術仕様を実現するための開発ロードマップの記述を進めます。その主担当者を委員会で選定し、ご了承をいただきました。また、幅広いコミュニティ向けセミナー開催の検討を進めています。特に、各大学で天文分野に比較的近い分野での宣伝の場として、東北大学の田中雅臣さんが中心となり、東北大学宇宙物理学分野でKamLANDとTMT のジョイントセミナーの実施を計画しています。

議事録

[9] 今後の予定 (諸会議、イベント、講演など)

3/2-3/5 日本天文学会
3/18 TMT科学諮問委員会
4/20-4/22宇宙・天文光学EXPO