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世界各地で進む TMT分割鏡の研磨

投稿者:TMTプロジェクト

TMTの主鏡は分割鏡であることから、複数の場所で作ることが可能です。分割鏡の鏡材製作と最初の整形については日本のメーカーが全数を担当することにより、均一な素材を提供しますが、時間のかかる研磨工程は日本、米国、インド、中国で分担することになっています。2015年には日本で、2020年には米国で研磨加工が始まり、インドでも研磨加工に向けた準備が進んでいます。

インドTMT連携機構(ITCC)は、研磨からの工程を一貫して行うことのできる施設 (インドTMT光学製作所;ITOFF)を作り、2020年には日本から最初の鏡材が到着しています。コロナ禍での渡航制限が緩和されてからは、インドの光学担当者が米国の研磨工場でトレーニングを積んでおり、インドでの研磨加工が実現に向かっているところです。

バンガロールに建設されたインドTMT光学製作所(ITOFF)の外観(左)と内部(右) (画像提供:TMT国際天文台)

米国コヒーレント社の工場内で、研磨加工のトレーニングを受ける、インドの光学エンジニア。(画像提供:TMT国際天文台)

4カ国で行われる研磨の仕上がりについては、共通の仕様書に基づく厳しい適合審査を行うことになっています。各地で出来上がってくる分割鏡が集まり、全体として大きな一つの鏡を構成するのです。


参考 Update on TMT High Quality Optics Polishing at Coherent (TMT国際天文台ウェブサイト)

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