三鷹・星と宇宙の日2022
「三鷹・星と宇宙の日」は、毎年10月に行われる国立天文台三鷹キャンパスの特別公開です。今年は3年ぶりに来場者をお招きしての現地開催と、オンライン開催のハイブリッド形式となりました。TMTプロジェクトとハワイ観測所の合同企画は、スタッフの意見が一致しまして、現地開催になりました。
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展示棟にある、TMTの主鏡(分割鏡)試作品を一般の方に見ていただくのも、3年ぶりのことです。TMTの望遠鏡本体や装置についても、ポスターを前にしてプロジェクトメンバーが丁寧に解説しました。
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コロナ禍前には恒例となっていたシール貼りも復活。分割鏡の25分の1のサイズのカードにアルミシールを貼りながら、主鏡の製作工程に思いを馳せてもらいます。
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すばる棟では、「ハワイ島マウナケアの紹介」、「分光器の工作と光の観察」、「すばる望遠鏡のリモート観測室見学とバーチャルツアー」の3つの企画を行いました。ポスターの一部はオンラインサイトでもご覧になれます。
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「マウナケア紹介」では、すばる望遠鏡のあるハワイ島マウナケアと、ハワイでの国立天文台の取り組みについてのポスターを展示しました。あわせて展示した、すばる望遠鏡とTMTの模型は、子どもにも大人にも人気でした。
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「分光器コーナー」では、CDを用いた簡易分光器の工作と、それを用いた光の観察を行います。自分の作った分光器で、蛍光灯、白色電灯などの身近な光源に加え、水素、水銀、ネオンなどの元素が放つ光も観察できます。同じ原理を利用して、天文の分光観測が行われること、すばる望遠鏡では巨大な分光装置が開発中であることも説明されていました。
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こちらは、「すばる望遠鏡のリモート観測室見学とバーチャルツアー」の様子。11月に本公開された3Dバーチャルツアーの先行公開が行われました。VRゴーグルを用いて、すばる望遠鏡ドームの中を自由に散策します(左)。VRゴーグルの年齢制限がある子どもたちは、タブレットを使用してすばる望遠鏡を探検します(右)。
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すばる望遠鏡の観測を三鷹から行うためのリモート観測室の見学。実際にリアルタイムで観測が行われている様子が複数の画面に映し出されています。
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見学ツアーの待合室では、ソファにくつろぎながらすばる望遠鏡の動画を眺めたり、すばる望遠鏡や天文に関する疑問を自由に質問する姿も見られました。
コロナ禍になってから初めての現地開催となった「三鷹・星と宇宙の日」でしたが、感染対策をしっかりと取った上で、来場の方々との交流を楽しむことができました。来年はさらに多くの方が来場いただけるようにと願っています。