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カリフォルニアでTMTリーダー育成のための国際研修会

投稿者:TMTプロジェクト

TMTの将来を担う若手研究者・技術者向けの国際研修会がカリフォルニア大学サンタクルーズ校で開催され、TMTパートナー各国から約40名の大学院生と若手研究者が参加しました。TMT計画には様々な専門分野だけでなく、多様な文化背景を持つ人々が関わっています。この研修会は、TMT計画での研究や開発の専門知識を学ぶだけでなく、多様な文化的背景の人間がチームを組み物事に当たるために何が必要か参加者それぞれが考え実践する機会となりました。この研修会は昨年第1回がハワイ島ヒロで開催されました。今年はカリフォルニア大学サンタクルーズ校で土日を挟んで6日間かけて開催され、日本からはTMT推進室研究員の久保の他7名が参加しました。カリフォルニア大学サンタクルーズ校は野生の鹿やリス、時には七面鳥の群が横切る緑豊かなキャンパスですが、最先端の天文学者が集うTMTの非常に重要なパートナーの一つです。

参加者がグループを組んで課題に取り組み、活発な議論が行われました。専門分野も文化も違う人たちが意見をまとめていかねばなりません。

6日間のプログラムでは、国際協力による大型計画に必要な管理・運営手法、観測装置・ソフトウェア開発などをTMTスタッフから学ぶと共に、グループごとに課題に取り組む機会が多く設けられました。グループセッションでは、研究者・技術者・国籍の入り混じったグループに、TMT将来装置の設計やプロジェクトマネジメントのシミュレーション、実際にTMTで課題となっている幾つかの問題の解決策といった課題が与えられました。問題へのアプローチにも文化的な違いが有り、それらをまとめる難しさと、様々な視点で見ることの重要さ、面白さを学びました。

また、中日にはポスターシンポジウムが開催され、参加者それぞれの研究を知る機会となりました。他にもカリフォルニア大学サンタクルーズのTMTに関連した実験室見学や、日曜日には近郊のリック天文台での観測ツアーも行われました。

将来TMTに関わる研究者となるためだけでなく、今抱える研究課題を進めるためにも若い研究者に有益なことが学べたと思います。今後も継続的に開催されればと期待しております。

カリフォルニア大学サンタクルーズ校は自然がいっぱい。キャンパスでハイキングを楽しむ参加者もいました(道に迷っていたのかもしれません)。

TMT推進室 久保真理子

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