オンライン授業の広がり(3) ~ 時差を超えて世界の国々の学校と交流 ~
TMTプロジェクト・カリフォルニア事務所の林がオンラインで行った授業のご報告です。三番目にご紹介するのは、これまたオンラインならではの交流で、世界のいろいろな地域にある学校と、二つの時間帯を設けて交流する企画に参加した時の様子です。これは立命館高校が例年開催している国際的なサイエンスフェア(Japan Super Science Fair)の、初めてのオンラインバージョン。国内の移動さえ制限のある状況では、国外からの訪問はかないません。また長期休みの時期以外だと、現地の授業時間との兼ね合いも考えなければなりません。例年のように生徒さんが主体となって、しかしおそらく先生方との協議も重ね、週末3回を使って工夫をこらしたスケジュールになっていました。24の国と地域、国外から46校、国内から17校、約300人が参加したとのことです。TMTのパートナー国である中国、インド、カナダ、米国からも参加がありました。
ここではオープニング時の基調講演を、パサデナと日本のTMTメンバーおよびイギリスのSKAメンバーの3人で行いました。SKAのエンジニアとは「初対面」でしたが、SKAも国際プロジェクトであり、いろいろな国の高校生と交流できる機会は貴重ということで意気投合し、講演準備でのやりとりですっかり盛り上がりました。
実はこの基調講演、ビデオ録画を送っておいて、それがストリーミングされるのですが、上映中に、このイベント用に主催者が用意していたスラック(チャットツール)にどんどん質問が入る。世界各地の高校生が英語で質問してくるので、うかうかしていられません。そもそもサイエンスフェアに参加して、自分たちも英語で研究発表する生徒さんたちなので、この機会にできるだけのことを学ぼうという強い意欲が山のような質問に現れていました。
興味を持てることなら寝る時間も削って取り組むことができる年齢。研究発表、録画による各校の芸自慢、オンラインゲームなどを通じて強いつながりが出来たようです。いずれ国際研究集会で実際に出会うことがあるかもしれないと感じました。
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