ハワイ島ヒロ高校で出前授業
今年もやってきました、ジャーニー(Journey through the Universe)の季節。これはハワイ島を中心に、ハワイ州の天文やハイテク産業に従事する職員が、地元の学校に集中的な出前授業を行うものです。今年で18回目、昨年に続き講師がリモートサイトから学校のクラスに授業を行う形式をとりました。ハワイ州でもオミクロン株による感染症の大津波が引いて、学校のオンサイトでの授業をやや安心して行える段階に達していたのは何よりでした。
3月2日には、TMTプロジェクト カリフォルニア事務所の林が、日本の高校2−3年生に相当する学年向けの授業を行いました。ヒロ高校から2クラス、もしかしたらラナイ島の学校も参加していたかもしれないとのことです。
ハワイ諸島は玄武岩質の溶岩から成り立っていることから、月や火星と似ています。そのためいろいろな訓練や試験がハワイ島やマウイ島で進められました。ここの高校生たちは、その様子を直接見ることができるかもしれないのです。また玄武岩質の土壌から建材を作るテストは、生活に直接役立つし、将来自分達が月や火星で働く際の基本的な知識となるわけです。
では太陽系以外にも、地球の様な環境があるでしょうか。温度条件が整っていて水があって… 植物があるとしたら、どのように見えるでしょうか。ここでは、ハワイ島の生態系にとって大切なオヒアの木の森が衛星画像でどのように見えるか、害虫によりダメージを受けつつある地域の見え方が全く異なることを題材に、地球環境と第2の地球の見え方とを考えてもらいました。
アルテミス計画の始動が迫る中、ヒロ高校では太陽系を職場としたいと考える生徒もいるそうです。今回の授業では、学校側がストリーミング形式をとっていたため、生徒さんたちの反応が分からなかったのですが、画面の向こう側に将来の宇宙技術者がいると思いながらお話につとめた次第です。