イミロア天文学センターで講演
│ 投稿者:TMTプロジェクト
ハワイ島・ヒロにあるイミロア天文学センターは、天文学とハワイ文化を融合した科学教育施設です。「イミロア」は、ハワイ語で「探検者」、「探求」を意味します。月例公開講演会シリーズ Maunakea Skiesには、マウナケアで望遠鏡を運用している機関が持ち回りで協力しています。10月21日には、 TMT推進室の家が “Scientific and Engineering Challenges of TMT:Japan’s Perspective” と題して講演しました。(臼田知史TMT推進室長もハワイ在任時代に何度か講演しております。)
講演の前半では、すばる望遠鏡についてお話しました。国立天文台が地元の協力を得てすばる望遠鏡を実現し運営してきたこと、主鏡製作に関するエピソード、補償光学の開発による望遠鏡の機能アップ、ユニークな主焦点カメラによる遠宇宙の観測などについて紹介しました。後半では、国際協力で進むTMT計画の概要に加えて、すでに日本国内では望遠鏡設計や鏡材製作・研磨などで大きな進捗があることを紹介し、TMT完成後に期待している第2の地球の探査、初代星や初代銀河の研究、ダークエネルギーの解明などの意義と方法をお話ししました。
すばる望遠鏡とも連携しながら、地元の皆さまの支持を得て、是非マウナケアでTMT計画を実現したいという日本からのメッセージと、星を見て太平洋に漕ぎ出したポリネシアの先人の知恵と勇気を引き継ぎ、共に協力してハワイを宇宙を探る人類の最前線基地にしましょうというメッセージを込めました。