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ハワイ島で出前授業

投稿者:TMTプロジェクト

ハワイ島で毎年行なわれる出前授業「Journey through the Universe」。前回ご報告した林に加え、臼田、能丸、嘉数がハワイから参加しました。今回は、臼田と能丸からの報告を掲載します。

臼田は「Robotics Devices for Subaru Telescope & TMT and on Mars」という題目で、2つの学校の9-10年生にオンラインでの授業をおこないました。

ハワイは小中高校でのロボットのクラブ活動が盛んです。ハワイ観測所のエンジニアや研究者も活動の支援や大会での審査を担当していますし、TMT国際天文台がスポンサーの大会もあります。臼田の授業では、すばる望遠鏡で使われている副鏡やトップユニット、カセグレン観測装置を交換するロボットの紹介と、なぜ交換する必要があるのかについて、観測装置の視野の広さや解像度の話を交えながら説明しました。また、TMTの主鏡セグメントの交換に用いられるロボットについても、動画と共に解説しました。さらに、火星の風景を見せながら、これを撮影しているロボットについても簡単に解説しました。

質問では、ロボットに関することではなく、TMTの主鏡の値段を聞かれました。授業の最後には、生徒へのメッセージとして、ロボット活動も含めて、今頑張っていることを継続し、将来ハワイにおける天文学のために活躍して欲しいことを伝えました。

自宅からオンライン授業を行う臼田

能丸は9年生と10年生を対象に太陽系の大きさについて、自宅からオンライン授業を行いました。

授業の中身は主に太陽系の大きさを実感してもらうことでした。地球の直径のおよそ100倍が太陽の直径で、太陽の直径のおよそ100倍が地球と太陽の距離になります。これを実感してもらうために直径6ミリの玉と直径60センチのボールを用意して、それを60メートル離して置くことを考えました。これは自宅の机の上では到底できないので、ヒロの海辺にある芝生公園でこのセッティングをしたものを事前に録画し、それを授業で流すようにしました。

能丸が用意した動画の一場面。直径6ミリの玉と直径60センチのボールを利用して、太陽系の大きさを説明しました。

幼稚園児から高校生までを対象としたこの「Journey through the Universe」は今年で18回目を迎えました。2-3学年をまとめたブロックごとに用意された合計27コマの授業と、7コマの職業紹介がおこなわれましたが、この中で国立天文台(ハワイ観測所とTMTプロジェクト)からは、吉田道利、田中壱、ラッセル・カックリー、プリーシ・クリシュナムーシー、臼田知史、ジュリアン・ロッジ、セバスチャン・ヴィバード、林左絵子、臼田-佐藤功美子、能丸淳一の 10 名が授業を、ジュリアン・ルセールと嘉数悠子の2名がパネリストを、そしてアンドリュー・ニューガーテンが授業の司会を務め、大きな貢献をしています。地元の教育委員会や先生方の期待も高いプログラムで、これからも参加する生徒さんがわくわくするような授業を提供したいと思います。

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