文京区での生涯学習講座

TMTブログの講演報告は講師が報告文を起案する場合が多いのですが、今回は、講座を企画・依頼された方から報告をいただくことができました。以下に紹介させていただきます。

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2017年6月19日、家先生に講師をお願いしていた東京都文京区での生涯学習講座(週1回、全4回)のコースが、大好評のうちに終了しました。

公益財団法人文京アカデミーが開催する生涯学習講座は、文京区が認定する生涯学習支援者による講座企画が可能です。

昨年夏に家先生が出版された『ハッブル 宇宙を広げた男』や動画テレビを見て、とてもわかりやすく楽しい夢のある内容に感動した私は、つてを使って家先生に文京区の生涯学習講座にぜひご登壇をとお願いしてみたところ、とても快くお引き受けいただけて、するすると今回の講座開催の運びとなりました。

4週連続という厳しいスケジュールでお願いせねばならない都合がありましたが、間に海外出張をはさみながらもご協力くださいました家先生、本当にありがとうございました。

講座のタイトルは『大型望遠鏡「すばる」と「TMT」で語る最新の宇宙像』。

すばる望遠鏡建設エピソードやハッブルをはじめとする天文に関わる人物や歴史、そして次世代望遠鏡TMT計画について教えていただきました。

日常生活にからめた例えがたくさん出てくることで、本来難しいだろうお話もとても楽しく理解することができ、すばらしい世界に興味がつきませんでした。

講座ではたくさんの美しい映像をみせていただきました。

人はやはり「見る」ことで理解をより深めることができるのだと感じます。

TMTが出来上がれば、より鮮明に美しい銀河や星々を見ることが出来、新たな発見もざくざく出てくるはずという夢と期待もたくさんいただきました。

すばらしい講座をありがとうございました。

TMTの完成を心待ちにしています。そして、応援しています。

 

文の京地域文化インタープリター(※) 黒田千恵子


※文の京地域文化インタープリターとは、地域文化の価値を理解するために必要な知識や技術を習得した文京区の文化資源の案内役として文京区が認定した人。

 

IRISサイエンスミーティング

TMTの第1期観測装置の一つであるIRIS(InfraRed Imaging Spectrograph、近赤外線撮像分光装置)は昨年11月に基本設計審査会 第一弾(Preliminary Design Review 1, PDR-1)を無事通過し、基本設計の最終段階に入りました。審査会では、科学観測の手順をもっと明瞭にし、それに必要な装置機能や運用を考えるべきだということが指摘されました。それを受けて、IRISサイエンスチームのメンバーと装置開発者によるサイエンスミーティングが4月7日にカリフォルニア州パサデナにあるTMT国際天文台オフィスで開催されました。日本からはIRIS撮像系開発チームの早野と鈴木が参加しました。

ミーティングでは、最初にIRIS開発の現状が報告され、続いて、IRISサイエンスチームのメンバーそれぞれが、TMT/IRISによる典型的な観測例を発表しました。また、星像の安定性と再構成(PSF reconstruction)、測光精度、迷光やゴースト、検出器の飽和と履歴現象など、観測限界を決定する重要な要素について議論を交わしました。これは、これからの観測装置の仕様や設計に影響する重要なポイントです。

最後に、観測例をさらに充実して装置開発へのフィードバックを継続するため、今後も定期的なサイエンスミーティングを開催することで合意し、無事閉会となりました。

写真:Shelley Wright(IRIS Project Scientist)提供

 

日本地球惑星科学連合大会 2017

5月20日~25日に行われた 日本地球惑星科学連合大会 2017にTMTのブースを出展しました。今年は、アメリカ地球物理学連合大会との共同主催ということで、展示会場も去年より広くなり、幕張メッセ国際展示場ホール7の手前半分が一般展示にあてられました。

TMT推進室の展示ブースでは、TMTの可動式模型や紹介動画、ポスターの展示に加え、TMTについて詳しくなれる資料を色々と配布しました。お隣はアルマ望遠鏡のブースです。示し合わせたわけではありませんが、ポスターの背景色が似た色で調和が取れていました。

TMT推進室の展示ブースでは、TMTの可動式模型や紹介動画、ポスターの展示に加え、TMTについて詳しくなれる資料を色々と配布しました。お隣はアルマ望遠鏡のブースです。示し合わせたわけではありませんが、ポスターの背景色が似た色で調和が取れていました。

展示場ホール内のミニステージでは、出展者によるショートセミナー(各20分)が開催されました。TMT推進室は、パブリックデーにあたる20日(日)と21日(土)にセミナーを行い、原川(20日)と青木(21日)が講師を務めました。

展示場ホール内のミニステージでは、出展者によるショートセミナー(各20分)が開催されました。TMT推進室は、パブリックデーにあたる20日(日)と21日(土)にセミナーを行い、原川(20日)と青木(21日)が講師を務めました。

20日のセミナー『次世代超大型望遠鏡TMTで探る太陽系外惑星』の様子。

20日のセミナー『次世代超大型望遠鏡TMTで探る太陽系外惑星』の様子。

ショートセミナーで聞き足りなかった分は、展示ブースで直接質問することもできます。

21日には、高校生によるポスター発表が会場内で行われ、TMT推進室の臼田の出前授業からアイデアを得て研究をしたという高校生がいて、嬉しく思いました。

大会期間中の休日(パブリックデー)は、中学生・高校生向けの講演や一般向けのパブリックセッションが開催され、どなたでも会場内の展示を無料で見ることができます。太陽系外惑星から地球の深部まで、様々な分野の展示発表が行われており、展示担当者から話を聞いたりパンフレットをもらえたりするので、地学好きな方には見逃せないイベントと言えるかもしれません。大学や研究所の紹介も多くされているので、高校生や大学生にもおすすめしたいです(学部生以下だと、パブリックデー以外の日も無料で入場・聴講できます)。今年の大会を見逃した方も、来年はぜひ来場をご検討ください。

23日の大抽選会(懇親会)には、TMTペーパークラフトを提供しました。インドの方が見事当選して、TMT日本代表の家正則名誉教授から賞品を受け取りました。

WFOS光学設計検討報告会

広視野可視撮像分光装置WOFSの開発チームは、2016年1月から約1年かけて集中的に光学設計検討を行う開発フェーズを走らせていました。そして、その最終報告会が5月2日~3日にアメリカのパサデナにあるTMT国際天文台オフィスで行われました。この報告会はこのフェーズでの検討結果を外部有識者の方々に評価していただくことを目的としており、その評価に基づいて次の開発フェーズの活動内容を決めることになります。

報告会には、検討に参加したカリフォルニア大学、カリフォルニア工科大学、南京天文光学技術研究所、インド宇宙物理学研究所、国立天文台のほか、TMTスタッフや外部有識者として世界で活躍している経験豊富な光学設計者や天文学者達が参加しました。各担当者から検討結果の報告が行われ、国立天文台からは結像光学系の光学設計や、装置に用いるガラスの材質に関する調査について報告しました。

報告会には、TV会議での参加も含めると総勢32人が参加しました。(TMT国際天文台提供)

報告会には、TV会議での参加も含めると総勢32人が参加しました。(TMT国際天文台提供)

報告会に続いて5月4日にはWFOS開発チームだけで会議を行い、次の開発フェーズで行うべき検討事項について、これはやったほうが良い、あれはやらなくても良いんじゃないか、と活発な議論が交わされました。その結果、現在の光学設計について もう少し検討を進めるほか、現在の技術課題を解決しうる新しいアイデアの提案があり、それについても検討しようということになりました。今後数回の会議を行い、次期開発フェーズでの活動内容の具体案をまとめていくことになります。

5月4日のWFOS開発チーム会議の様子。ホワイトボードを兼ねている白い壁に次期フェーズでの活動内容候補を列挙しながら議論しました。

5月4日のWFOS開発チーム会議の様子。ホワイトボードを兼ねている白い壁に次期フェーズでの活動内容候補を列挙しながら議論しました。