ディスカバリーパーク焼津天文科学館で講演

2020年2月1日(土)、静岡県焼津市のディスカバリーパーク焼津天文科学館で、「すばる望遠鏡20周年からTMTへ 超大型望遠鏡で探れ! 宇宙の謎」と題して、TMTプロジェクトの家が天文科学講演を行いました。165名定員予約が満席になりました。すばる望遠鏡に関わるエピソードやTMTの重要性、両望遠鏡のこれからの活躍に対する期待について話しました。また、参加者からTMTの分割鏡などに関する多くの質問を受けて、市民の天文学への関心の高さを感じました。

静岡福祉大学の森先生に講演をリアルタイムで字幕投影する試みもして頂きました。補償光学や銀河など、事前に音声認識ソフトに入れておいたものは正しく変換されましたが、難易度の高い用語については、これからの技術の発展が期待されるそうです。

字幕つきの公開講演風景。クイズに3択で回答していただいているところ。

講演会の後、別室で開いたサイエンスカフェにも30名の方が引き続き参加され、こちらではさまざまな質問を軸に一時間ほど懇談しました。

講演会後のサイエンスカフェでは、頂いたいろんな質問を軸に話が膨らみました。

焼津天文科学館は1997年に開館し、これまでに400万人以上の入館者があったそうで、この日も午後、入り口のロビーは人であふれていました。当日は少し雲がありましたが、屋上からは駿河湾越しに富士山を望むことができました。東京天文台時代の6mミリ波望遠鏡の架台や、野辺山の偏波強度計などを製作した法月惣次郎氏は焼津市出身だそうで、前庭にはパラボラアンテナも展示されていました。

法月惣次郎氏が製作したパラボラアンテナ。名古屋大学や国立天文台で実際に太陽電波観測をしていました。

(写真提供:ディスカバリーパーク焼津天文科学館)

大阪府高槻中学校でふれあい天文学

2019年12月16日(月)に、TMTプロジェクトの家がふれあい天文学授業のため、高槻中学校を訪問しました。高槻中学校は中高一貫教育で医学・理学教育に力を入れている、大阪府で唯一のSSH私学だそうです。中学3年からのコース分け前に、2年生に進路を考えさせる機会としたいとのことで、ふれあい天文学の申込みがありました。300名収容の大変立派な階段状のコナコピアホールにおいて、「宇宙の時代がやってくる」と題して、Mitakaを用いた宇宙体験旅行を軸に、太陽系、銀河系、宇宙の階層構造を概観し、すばる望遠鏡の建設と日本の天文学の活躍、TMT計画、人類文明の宇宙的位置づけへと話をつなぎました。

MITAKAを用いての授業風景

活発な良い質問が出ました。

素晴らしい図書館と自習スペース

多くの教育関係者が見学に来られるという言葉もうなづける大変充実した図書館、自習設備を備え、良い教育が行われていることが感じられました。これまでふれあい授業で訪れた中高でも最も印象に残る学校の一つでした。

東京都立あきる野学園でふれあい天文学

2019年12月4日に、TMTプロジェクトの岩田が東京都立あきる野学園を訪問して授業を行いました。これは、国立天文台が実施している「ふれあい天文学」の一環です。

授業では、中学部の4名の生徒さんに宇宙についてのお話をさせて頂きました。今見える明るい惑星や星座の話から、地球や太陽の大きさ、はやぶさ2が探査している小惑星、そして銀河系やほかの銀河、そこに潜む超巨大ブラックホール、宇宙の大規模構造まで、また、すばる望遠鏡やTMTについて、約90分間でお話しました。少人数での授業でしたので、それぞれの生徒さんの反応を確認しながらお話することができました。また、教職員の方も参加して下さり、楽しい雰囲気を作って頂いたおかげで、とても話しやすく進めることができました。授業の最後には予め頂いていた質問、
「ブラックホールは消せますか?」、
「流れ星の速さは?」、
「宇宙の年齢はどうやって調べたのですか?」、
などにお答えしました。

授業の後にはおいしい給食を生徒さんと一緒に頂きました。

お話する機会を下さり、準備をして頂いたあきる野学園の渡部先生ほか教職員の皆さんに感謝致します。

秋田県の西仙北小学校でふれあい天文学

2020年が明けて早々の1月15日、秋田県南部の大仙市にある西仙北小学校の6年生と、天文学や宇宙生命のお話をしました。これは国立天文台が開催する「ふれあい天文学」事業の一環で、講師として出向いた林は秋田県出身です。


雪囲いがあまり見当たらない、つまりそれほどの豪雪地帯ではない所のようですが、それにしてもこの冬は積雪がとても少ないとのこと。曇天が多いとはいえ、空の広がりからすると、晴れたら素晴らしい星空が見えるはず。JR奥羽本線の刈和野駅から5分も歩くと、小学校が見えてきました。校門のところには学校のモットー「こころつなぎ みちひらく」の看板が。これは大きなプロジェクトの遂行でも同じことと思い、お話の中でさっそく引用させてもらいました。この言葉が児童の皆さんに定着していることは、廊下ですれ違うときの元気な挨拶や、休み時間に上級生が下級生を見守る様子によく現れていて感心しました。

2校時と4校時、それぞれ6年生のクラスで宇宙の不思議を主なテーマにお話。まずは星空が昔から人類にとって親しみのあるもので、なおかつ生活にとって有用な情報を提供してきた例から入ります。天体により時や季節を知る、これは狩猟・採集に頼っていた時代から、農耕の時代を経て今でも役立つものです。実は、冬休みに入る前に宿題として、地元に古くから伝わる星や星座の呼び名を、家族や親戚に聞くようお願いしていました。そうした呼び名には地形や地元の産業の特徴を表すものがあるはずですが、既にすたれてしまっているようで、それは残念なことでした。

いよいよ本題では、すばる望遠鏡が見つけた面白い天体を例として、人類の宇宙観の変化を一緒に考えてみました。2019年のノーベル物理学賞の対象も良い話題です。次にすばる望遠鏡に使われた先端技術の紹介と、それらが次世代望遠鏡につながっているというお話。次世代の超大型光学赤外線望遠鏡、たとえばTMTが活躍し始めるのは、今の小中学生が大学生や社会人になるころ。小学生にとって大人になるということはまだ想像しにくいようですが、夢を持つ、それを追いかけるということについて少し実感が湧いたようです。宇宙の面白い現象の画像や望遠鏡の動きを示す動画を熱心に見つめてくれました。最後に、TMTの分割鏡を模した六角形台紙に銀色シールを貼ってもらい、それをクラス全員で並べてもらいました。6年松組バージョンと竹組バージョンの次世代望遠鏡ができました。また、国立天文台や国際天文学連合の宣伝用ステッカーも配布。ロゴが面白い形だなあとの感想もあり、小学校で英語の授業が始まっていることから、日本以外の人と話をしてみたいという意欲も感じられました。次世代の望遠鏡で活躍する人がきっとこの中から出てくるのではと確信した次第です。

6年松組のみなさんと、みんなで作った次世代望遠鏡モデルを囲んで。

6年竹組のみなさんと。「こころ つなぎ みち ひらく」のモットーが教室の前にも掲げられていました。